占い師間で生まれるコミュニティ

占い師間の情報共有コミュニティ

同じ職場で働いている仲間であったり、職場は違えども同じ職種をしている仲間とは話が合うものです。
そういった仲間同士のコミュニティを持っている人はたくさんいると思います。
当然、占い師だって例外ではありません。

特に占い師という特殊な職業柄、同じ仕事をしている仲間を見つければ話が弾むことでしょう。
占い師同士が仲良くなって語らい合う、なんら問題はありません。むしろノウハウを共有し、切磋琢磨していただくのは素晴らしいことです。

しかし、問題なのは純粋な仲間同士のコミュニティではなく、運営会社の策略下で形成される組織間での情報共有が存在するということです。

占い師による「情報悪用」の流れ

具体的にどういったことが行われているかというと、

①主に占い師同士による顧客の情報共有

②その情報を元にした顧客からの信頼獲得

③最終的に詐欺的手法で金銭的な利益が生み出される

という構造です。

まず①主に占い師同士による顧客の情報共有 ですが、生年月日や氏名などの基本的な個人情報はシステムで簡単に共有されますので省かれます。
重要そうであるポイントを共有することで②に繋がります。

例えば、働いている職種や職場環境、恋愛遍歴や結婚遍歴、子供のありなし、住んでいる地域、家族構成など。
そして実は最も重要であり、尚且つ簡単に入手することが可能なポイントが”今現在抱えている問題”です。

ここで②が行われます。
鑑定を始めるにあたり、まずはなぜ電話占いを利用したのか、何を鑑定して欲しいのか、何に悩んでいるのかを、占い師に問われるか自ら申告すると思います。

この時もしも突然相手が「あなた、×××について悩んでいるでしょ。声聞いただけでわかるよ」と言われたとしたら…
思わず、ホンモノだ!!と思ってしまいますよね。

しかし、これも情報共有が生み出すトリックで、実はその電話の前に相談した内容がそっくりそのまま筒抜けになっていたというだけの詐欺手法に過ぎないのです。
(多くの場合、事前情報に加え、コールドリーディング確証バイアステクニックを駆使してくるので質が悪いのです。)

あなたの守護霊が助けを求めてる、タロットが語っている、星の巡りが告げている、など言い方はどうとでもなります。
ついつい信用してしまう心理的操作により、匠に顧客の信頼を勝ち取るのです。
この信用が③に繋がるのです。

「そう言われれば前にそんなことがあったな…」と心当たりがある方は、もうすでに大半の占い師があなたの情報を掴んでいます。
これから先、初めて使う電話占いサイトであったとしても信用してはいけません。
その新しい相手でさえあなたの情報を握っていると考えるべきです。

悪質手口の被害事例

悪質手口の被害に遭い落ち込む女性

電話占い師であれば顔も見えないし会話は録音できるし、何よりコソコソしなくても裏側でどんな汚い手でも使えてしまいそうな感じがしますが、情報共有の手口を使っているのはなにも電話占い師に限った話ではありません。

対面で鑑定する占い師であっても占い師同士による顧客情報の情報共有は行われています。
分かりやすいのが占い館のような一施設に複数の占い師が身を寄せている場合です。

占い好きA子さん(26歳)の事例

占い好きのA子さんの近所に占いの館がオープンしました。
占いの館にいる占い師は全部で4人。

まずA子さんが選んだのは四柱推命です。
四柱推命は大きく未来が見れる占い方法なので、A子さんは大まかに将来向いている職業や結婚する時期などについて見てもらいました。

後日A子さんは今一番気になっている恋愛運について占ってほしいと思いました。
A子さんの近所には先日赴いた占いの館しかありませんので、また同じ占いの館に行きます。

タロットカードによる占い

四柱推命はもう見てもらったので、今度はタロットカードで占ってもらうことにしました。
鑑定してほしい事柄を心の中に浮かべながらカードをシャッフルして選んでいきます。
一枚ずつカードがめくられていき、A子さんがどんな性格なのか、どんな恋愛が好きなのか、これからどんな人物との出会いが待っているか、結婚する時期はいつごろなのかを言い当てられます。
A子さんは占い結果に満足です。

後日、タロットカードで言われた人物像の男性に出会ったA子さんはその人との将来を知りたくなり、またしても近所の占いの館に向かいます。

今度は今までやったことのない、水晶を使った透視です。
水晶を前にしたミステリアスな占い師は、A子さんが席に着くと同時に「最近運命の出会いがあったんじゃない?」と切り出します。

「えっ!!!」と驚くA子さん。自分が何について診て欲しいのか言わなくても相手の占い師には見抜かれているのです!
そして占い師はその人がどんな人物像なのか、今のA子さんの感情、この先に待っている恋愛展開がどうなのかを次々と言い当てていきます。

占いで目の前が開けたイメージ

そして最後に占い師はこう告げます。
「あなたとその人は運命の出会いです。お付き合いすることになるでしょう。でももしもお付き合いすることができなかったとしたら、どこかで運命の歯車が狂ってしまったということね。その時は守護霊の話を聞いてみたら解決できるかも知れない。」

すっかり占い結果を信じ込んだA子さんでしたが、最初のうちは占い結果のように順調に進んでいた関係が、いつしか曇り始めてしまいました。

これはもしかしたら運命の歯車が狂ってきてしまったのかもしれない、早く解決しなければ!と思い立ち、再び占いの館へ。

水晶の占い師が言っていたように、A子さんは守護霊と会話ができる占い師の元へ訪れます。
守護霊と会話ができる占い師曰く、守護霊が言うには今その人と付き合ってしまうと悪いことが起きてしまう。もし身の安全の守りつつその人とお付き合いがしたいのであれば厄除けのお守りを必ず身につけていてほしい。ということでした。
A子さんは守護霊の言いつけを守るため、売店で販売されている厄除けのお守りを購入して帰宅しました。

騙しのカラクリと被害実態

この物語を”占い師間で情報共有がなされていた”と想定して解説していきます。

まず最初に鑑定した四柱推命ですが、これは古くから存在する勉学的占術法で、生年月日や生まれた場所を使って統計学として鑑定していきます。
大まかな性格や大まかな運勢は外すことがありません。

この情報をタロット占い師に伝えることで、タロット占い師はA子さんの性格をあたかもタロットで占った結果のように言い当てることができます。
そしてこの時、この先にどんな人物との出会いがあるのかを言うことで次の水晶占い師へとつなぎます。
またこの時、”どんな人物か”については四柱推命で出ているA子さんの性格を元にどんな性格の相手を好きになるのかもあらかた予想することができます。

例えば「明るく元気でリーダーシップのある男性。年は少しだけ違うか同い歳で人が集まる場所で出会うでしょう」などと言ってしまえば、明るく元気でリーダーシップのある男性=A子さんが好きになりやすい相手の性格、年は少しだけ違うか同い歳=要は話の合う同世代、人が集まる場所=初対面の人と会う場所はほとんど人が多い場所、とあたかも的確に言い当てているようでいて非常に高い可能性で近々起こるであろうことをもっともらしく言っているだけなのです。

それでも事前に占いで言われた通りのことが身に起きたA子さんは占い結果を信じることになり、そしてたまたま出会った明るい男性を運命の相手だと錯覚します。
そしてテンションが上がっているA子さんが訪れてくれば、当然言い当てた事柄が起きたんだなと予測できます。
この情報共有により、水晶の占い師は最初からズバリ運命の人と出会ったことを言い当てたのです。

そしてどんな人物像なのか=タロット占い師と同じことを言えばOK、今のA子さんの感情=占いに来たことと来店時のテンションを見れば大体予想できる、この先に待っている恋愛展開がどうなのか=A子さんがアプローチをかけることになる、などと言ってしまえば未来透視の完成となります。

そして最後の「もしもお付き合いすることができなかったとしたら、どこかで運命の歯車が狂ってしまったということね。その時は守護霊の話を聞いてみたら解決できるかも知れない」が最終的な布石になります。

後日A子さんが守護霊の占い師を訪れたということは、そのまま恋愛がうまくいかなかったということを示唆します。
そして極めつけの厄除けのお守りの登場です。
ここまで言われてお守りを買わない人はそうそういないでしょう。
むしろここまで占いにハマっているA子さんなら必ず買うはずです。

そして高いお守りを買わせることでA子さんからの壮大な搾取は一旦終了します。

これから先またA子さんが訪れて来たとしても、これまでのように連携して情報を共有していけばどうとでもなります。

占い詐欺により大金を得る業者

物語のA子さんは一体いくら占いの館に貢いだのでしょうか。
これが占い師同士による情報共有の恐ろしい詐欺手口です。
物語は占いの館でしたが、電話占いの中でももちろん同じことが繰り返されています。

99%が嘘で構築された電話占いの世界の一部、ご理解いただけたでしょうか?